乱聴録【序ノ一】まえおき

「乱聴録」

多幸谷 聴太郎(たこうや きくたろう)
この記事を2007年10月10日より書き始める。

著者略歴
多幸谷聴太郎はホームページ用の無意味な名前で、本名は小林正信。1961年に長野県の伊那谷に生まれ、小学生のときにカセットデンスケでオーディオに入門し、中学では真空管アンプの設計と製作を学んだ。高校生のときにオイロダインの入手を志し、米国方面の長い回り道を経て、四半世紀後にようやく購入した。大学時代はレコード初期の演奏と蓄音機に入れ込み、都内のレコード屋を自転車で巡回した。最近はクラングフィルムを中心としたスピーカーに傾倒するかたわら、自分の知っている楽曲の範囲が狭いことを痛感して全曲集ものを多量に聴くなど、一貫して駄菓子のおもちゃのごとき人生の付録を楽しんでいる。

ニッパーのふりをする愛犬アイザックとEMGの蓄音機
ニッパーのふりをする愛犬アイザックとEMGの蓄音機

乱聴録【序ノ一】まえおき(2007年10月11日)

 趣味人が書く文章を読むのであれば、長い「まえおき」をはじめとするわき道にそれた話につきあわなくてはならないのであるが、わき道ならではの興味深い情報もあることに免じて、がまんしていただければ幸いである。わたしが記事を書くのならばと、貴重な資料を提供してくれたクラングフィルム・ホームのフランク氏、ジャーマン・ビンテージ・ラウドスピーカーのニコラウス氏、サウンドパーツの水谷氏、サウンドボックスの箕口氏をはじめとする諸兄に感謝する。なお、海外の二氏は親しまれているファーストネームである。この記事を道楽の犠牲者である家族と、スピーカーの大きな音をがまんしている愛犬アイザックに捧げる。(アイザックは長生きの後、庭の隅にあるオールドローズの根元で眠っている)(その後、日欧にオーディオの友人が増え、さらに多くの資料をいただいた)

 6GA4 から始まって WE252A シングルまで、かつては真空管アンプの自作に熱中したが、やがて音を決めるのはラッパであって、アンプは調整役にすぎないという認識に至り、興味の中心がラッパ(スピーカー)に移った。いっぽうで、パハマンやダルベーアのピアノなど、20世紀初頭の演奏に魅せられたことで古い録音の価値を知り、それらを再生するための古い装置が生活必需品となった。ここ数年はドイツと縁が出来たこともあって、クラングフィルムを中心としたラッパが増えたが、米国系のシステムの情報が大量なの比べるとドイツ系の情報は極めて少なく、全体像の把握が困難で不便な思いをしている。同様に情報を求めている人が少なくないことから、多少なりとも得た知識を提供することは意義があるとの考えに至り、このようものを書くことにした。クラングフィルムの歴史は別の記事にまとめつつあるので、ここでは音を中心にして書くつもりである。(その後、クラングフィルムの情報も増えたようだ)

(2015年4月19日)
 やれやれ、ずいぶん長いこと無精をしていて、前回のコンスキ&クリューガーの記事を書いてから7年もたってしまった。オーディオどころではなかった時期も含め、その間にいろいろあって考えも変わったので、再開後はスタイルを改めようと思う。以前は「名ラッパ乱聴録」として、スピーカーの名機を聴き比べて、客観的な要素も交えて書こうとしていたが、少々無理があった。そこで、タイトルを単に「乱調録」と改め、雑多なオーディオ機器を聴いた印象を書くことにしたい。つじつまが合うように、古い記事は修正させていただく。我が見通しの甘さと気まぐれをご容赦いただければ、まことにありがたい。

 「もとより個人的な試聴記であるので、無響室での測定のような厳密さはないにしても、ある程度は条件を整えたい」と考えてスタートしたが、大した仕組みでもない割に面倒だったうえ、道具の置き場所にも難儀した。また、俗に「レッドニップル」、あるいは「ブルーフレーム」と呼ばれるテレフンケンの10インチ・フルレンジユニットをリファレンスにしてみたが、いろいろと条件をそろえて比較試聴してみると、そろえるほどにマンネリ化してしまうことが分かった。それで、これからは条件は整えずに気楽に聴いて気楽に書き、取り上げる機器を増やすことにしようと思う。もちろん、スピーカー以外も対象にする。

周波数特性測定時の様子(右下が測定対象のユニットで、ほかはバッフルの役目)
周波数特性測定時の様子(右下が測定対象のユニットで、ほかはバッフルの役目)

 写真は試聴するユニットを入れていた小型の後面解放箱で、外寸は幅 43 cm × 高さ 50 cm × 奥行
22 cmで、アイザックにコーン紙をなめられないように、前面を金網でカバーしてあった。これを4個積んでバッフル効果が得られるようにして、周波数測定にも使用したものだ。今後もフルレンジユニットなどの試聴用仮設箱として使うかもしれない。

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オーディオの歴史とクラングフィルム

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・レコードの始まりから書く オーディオの歴史 ⇒

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